学校で習った知識が臨床で通じない。
麻痺は治らないのに、麻痺は治る?
自分はいったい何をすればいいのか
自分はいったい何をすればいいのか。
今までの知識や技術ではどうにもならない。
勉強をしても満足できるものが見つからない。
例えば、
臨床に出るとよく見かけるぶん回し歩行。
養成校では、ぶん回し歩行の原因を病的歩行であり、中枢神経障害によって生じる異常歩行と習う。
つまり、ぶん回し歩行は脳自体が回復しなければ改善はしない。発症から長期間経過すると症状が固定され、これ以上の改善は見込めないと判断されることが多い。
私も同じように思考し臨床を行なってきたが、目の前のクライアントに良い変化を出すことができずに悩んできた。
ある時に『 システム論 』という理論に出会って以降、ぶん回しという現象の捉え方が変わった。
今までは脳が回復しなければ改善しないと思っていたぶん回し歩行に対して、新しい側面からアプローチできるようになった。
システム論の観点から
ぶん回し歩行を捉えると、
麻痺側下肢は動かないので歩くことができない。
そのため、
非麻痺側に重心を移動して、体幹を回旋させながら麻痺側下肢を振り出すことで歩行という運動課題を解決していると解釈できる。
一方で、
このぶん回し歩行は、本人が生み出した問題解決であるものの、自宅での生活や社会活動を営むにあたってまだまだ改善の余地が大きい。
ぶん回し歩行を正常歩行に戻すことはできないが、非麻痺側下肢や体幹の支持性を高めたり、麻痺側下肢の振り出しの能力を高めることで、よりパフォーマンスの高い歩行に改善できる。
臨床現場で起きている目の前の現象を正しく解釈し、より高いパフォーマンスを発揮できるようにアプローチをするのがセラピストの役割だ。
つまり、
学校ではぶん回し歩行を異常歩行と習うが、
これでは麻痺を治すことが目標になる。
一方でシステム論では、
麻痺を治すのではなく、麻痺を抱えた状態でも必要な課題を達成できることが大事でないかと考えている。
冒頭で紹介したように、
学校で習った知識が臨床で通じない。
自分はいったい何をすればいいのか。
このような悩みを抱えていたが、
システム論を勉強することで、
臨床現場で目にする現象に対すると捉え方が変わり、アプローチの幅が増えたことでクライアントに変化を出せるようになった。
とはいえ、システム論は難しい。
私も海外の論文や実際にシステム論を学ぶためにアメリカの大学へ留学し、かれこれ20年以上考え続けてきた。
その結果、
システム論を一言で説明することはできない。
だから臨床現場で出会う現象や事例を用いて、オンラインや対面にて勉強会を行なって腑に落ちるまで伝えていきたいと考えている。
まずは、今回紹介した
「 ぶん回し歩行 」の解説動画を作成している。
もっと、システム論とぶん回し歩行に対するアプローチを学びたい方はこちらから必要な情報をご入力ください👇
※ ご入力後、解説動画のページに移行します。
講師プロフィール
西尾 幸敏 ( にしお ゆきとし )

理学療法士
CAMR研究会代表。上田法研究会理事。
1991年にアメリカのイリノイ大学に留学。
ケシュナー助教授の下、システム論と課題主導型アプローチを学ぶ。
2007年よりドイツの講習会にて「 システム論を基にしたアプローチ 」を3回にわたり担当。
2013年システム論をベースにしたCAMR研究会を創設。